2017年11月23日
前にちょこっと書いたP228のSRT化

9月1日の記事で少し書きましたが、今回はタナカ SIG P228のSRT化についてのお話を書きます。
タナカ純正のままでは……。
(1) ハンマーを起こし、シングルアクション状態にした時のトリガーの位置が実銃よりも前気味。
(2) シングルアクション状態からトリガーを引いてハンマーがレットオフ (ハンマーが落ちる瞬間) する時のトリガーの位置が前気味で、ハンマーが落ちた後にトリガーがフレームに付く (トリガーを引き切る) までに無駄なオーバートラベルがある。
※ 実銃はトリガーがフレームにほぼ付く位置でレットオフする。
(3) ハンマーが落ちた後、トリガーを戻して行くとトリガーバーがディスコネクトしてシアーに掛かり、次弾が撃てる状態になる時のトリガーの位置が前気味。
……の以上3点が気になりますので、なるべく実銃に近い状態にします。
特に(2)は、精度テストの時のようにじっくりとトリガーを引くときにはかなり気になる部分です。
さて、まずは(1)の修正です。
ハンマーを起こした時にトリガーが後退するのは、ハンマー下部の出っ張りがトリガーバーを前方に押すからです。なのでこの部分をかさ増ししてより多く前方に押すように (より多くトリガーを後退させる) させます。

お次は(2)と(3)です。
トリガーを引いて行くとトリガーバーの凸部がシアーと当たり、シアーを押し切ることでハンマーが落ちます。このタイミングを遅らせることによってレットオフ時のトリガー位置を下げます。
また、凸部が削られたことにより、スライド反復運動によって下げられたトリガーバーが、再度シアーと噛み合うまでの距離が短縮されて(3)の問題も解決します。

加工完了前、完了後との比較図です。(全て上が加工前、下が加工後です。)
下の画像は(1)のハンマーを起こし、トリガーが後退した状態です。

下の画像は(2)のハンマーが起き、トリガーを引いていって、ハンマーが落ちた瞬間の位置です。

下の画像はハンマーが落ち、トリガーを戻していった時にトリガーバーがディスコネクトして次弾が撃てる状態になった時です。
