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2014年02月16日

TANAKA Browning Hi-Power Mk-III その2


さて、ブローニング・ハイパワーPart2は破損しやすいシアーレバーのお話です。
こちらは触っている内にパーツの素材以外の設計上の問題があることに気が付きました。

マガジンのガスを抜いて装填し、ハンマーを起こし、トリガーを引き、ハンマーを落とします。
トリガーを戻さず強く引いたままの状態で、スライドをゆっくりと引いてやると、5mmぐらいまでは何か引っかかったように重く動き、ガクッと手応えがあったと思ったら、その後は全く抵抗なく引くことが出来ました。

これに気がついてから試行錯誤して分かったのですが、親指でハンマーを起こして固定してやるとフレームとスライドの隙間からハンマーの根本が見えます。
ゆっくりとトリガーを絞ってやると、シアーのハンマーと噛み合っている部分が上に上がって行くのが見られますが、上がりきった後で更に「グニュ(ゴムが挟まってるような)」っとした感じでトリガーが引けるのですが、シアーが動いていないことに気が付きました。








つまり上の画像のように、(1)トリガーを引くと、(2)トリガーレバーがせり上がり、シアーレバーの左端を上に上げる。
(3)逆の右端はシーソー運動をして下がり、シアーの左端が押し下げられ、(4)押されたシアーの反対側は上がり、(5)起こされて固定されていたハンマーを落とす。

さてそのハンマーが落ちた後、シアーは一定量の動きをした所で止まります。

しかしこの時点で問題がありました。




トリガーを引くことの出来る範囲ですが、トリガー上部先端の突き出た部分がフレーム内部に当たることに因ってそれ以上引けなくなるのですが、シアーの動きが止まった時点でまだトリガーには動く余裕があり、シアーレバー右端は固定された状態なのに、右端はまだトリガーレバーによって無理やり上に押し上げられるために、弱い亜鉛製のシアーレバーは折れてしまうということだと推察しました。

上に書いた「スライドを5mmぐらいまでは何か引っかかったように重く動き、ガクッと手応えがした後に軽くなる。」の「重く動く」というのは、そのトリガーレバーが無理やりシアーレバーを押し上げている状態であり、「ガクッ」というのはトリガーレバーがシアーレバーとの関係を経った時の手応えでした。

そこでトリガーを引いて行ってハンマーが落ちた後のトリガートラベルの量を減らすために、トリガー上部の先端の当たるフレーム内部に約1mm厚のABSの板を貼り付けました。




上記の加工をして、余分なトリガーの動きを減らしたのですが、まだスライドを引いた時の「ガクン」とした感じが残っていたので色々と考えたところ、どうやらトリガーを引き切った時にせり出たシアー部分が、スライドのハンマーが通る部分と擦れているのかと思い、こちらも少し削ってみたところ、抵抗なくスライドが動くようになりました。


  

Posted by ウィリアム・アンドリュー・フィリップ・ボーディ at 16:36Comments(6)素材・工具・加工ガスガンタナカ/BROWNING HP

2014年02月05日

そんなバカな……、と思われるかもしれませんが……。




私がモデルガンを初めて買ってもらったのは小学校4年生の頃。最初の法規制が行われた直ぐ後で、規制前に発売されていた黒色の田中製ワルサーP38の銃口を鉛で埋め、全体に金色のラッカースプレーが塗られていたものでした。

小学生だった私には法律などというものが理解できず、ただただ 「オモチャのてっぽうは金色なんだな。」 という事で気に停めることはありませんでした。

その後、1977年には二度目の法規制があり、中学生だった私はそれなりの判断ができたので 「これからはこのモデルが売られなくなるのか……。持っていてもい良いのか……?」 と、オモチャが法律で取り締まられることに矛盾を感じ、また困惑もしました。

Wikipedia/モデルガン
http://goo.gl/RCRt

もちろん、それは良からぬことをしでかす輩が出てきたからであって、しかたがないことだと重々承知しております。

Wikipedia/遊戯銃の事件
http://goo.gl/uyNueo

個人的には 「それならそれで問題ない範囲で遊べば良いだけのこと。」 という、楽観的且つ几帳面な性格が幸いして、その後も楽しく続けてきているわけであります。

規制というのは、何かの問題が多発してから「ガツンッ!」と行われるもので、パワーアップされたエアガンでの事件が数件起こった後に、素早く通産省と業界が0.98ジュール以下という上限を自主規制をしたのは大正解だっだと思います。

ただ、例え半分の0.5ジュールであっても、人に向けて撃ち 「血豆ができた」 さらに 「失明した」 となると傷害罪にとわれます。

そんなことよりも私が危惧するのは 「勝手な解釈」 です。

「モデルガンは規制されているけど、エアガンはパワー以外は関係ない」

「フレームはダメだけど、スライドの金属化はOK」

「フレーム、スライドが金属であっても、上下ばらして保管しておけば問題ない」

なんてのを目にすることがありますが、こんな事はどこにも明文化はされてません。

この趣味をやっておられる方は、下のYouTube動画の再生2時間後辺りから観ることをお薦めします。

古くからこの趣味をやっている私には、現状が 「今はピンピンしているけれど、あと少し花粉を吸っただけで花粉症を発症する」 のと同じように思えてなりません。


  

Posted by ウィリアム・アンドリュー・フィリップ・ボーディ at 20:15Comments(0)その他

2014年02月01日

TANAKA Browning Hi-Power Mk-III その1


去年の初めからATPFに参加させてもらっているのですが、とてもフレンドリーで、シューティングマッチを楽しませてもらっています。

以前ほど成績にこだわること無く 、エアガンを撃つことを楽しむようになり、マルイのガスガンのような箱出しでそのまま使えるものより 「何だかイマイチ。もう少しシャキッ!と動いてくれて、精度ももっと良くなってくれないとマッチでは使いにくい。」 というガンを何とか使えるまでに触って参加することに面白さを感じるようになりました。

その第一弾は KSC SIG-SAUER P232 だったのですが、第二弾に選んだのが タナカ・ブローニング・ハイパワー MKIII(ABS) です。




ネットで検索して出てくる情報は 「ブローバックが頼りない」 「集弾性はまぁまぁ」 「ホップはダメダメ」 「装弾不良(ダブル・フィールド)が起こる」 「シアーレバーとノズルエクストラクターが折れやすい」 「マガジンはガス漏れをする」 などなど……。

この中で一番に気になったのが2点のパーツが折れやすいということです。古いモデルガンファンならご存知の 「エジプト」 というカスタムパーツ・メーカーから真鍮製の物が発売されているのですが、折れる原因が 「パーツが繊細な形状、または亜鉛ダイキャストという弱い素材だから壊れる」 のか 「設計上不具合がある」 のかが問題です。
前記なら亜鉛ダイキャストより固い真鍮のパーツで解決できるのですが、後記だと他の部品に影響が出たり、作動に問題が出る可能性があるからです。

と考えながら分解・組立、試射をしている内に、ノズルエクストラクターの爪がポロリ……。

このハイパワーはコレクション目的で数マガジンだけ試射されたものを手に入れ、私も数十発の試射はしましたが、これほど簡単に折れたのには驚きました。




上の画像を見て頂きたいのですが、ノズルエクストラクターの前方(バレル側:画像左側)には円柱形の突起があり、スライド内部の凹にはまって固定されてます。しかしブリーチハウジング(青色のパーツ)と触れる面と反対側(ハンマー側:画像右側)の折れる「L」型部分はブリーチハウジングの溝にはめ込まれているだけで固定はされておりません。また、ブリーチハウジングもスライド内にはめ込まれているだけで確実には固定されておらず、スライドとハンマーで取り敢えず挟み込まれている様な不安定な状態です。
つまりブローバックさせる度に、ガタツキのあるブリーチハウジングはスライド内で後方へ強い力でわずかながら移動。その際に「L」部分を蹴り下げる形となり、直ぐに折れてしまうようです。

実はこの部分が折れても前方の円柱形の突起で固定されているので問題はなく、スライド左側面のセレーション部分の穴に3Φ×5mmのホロースクリューをねじ込むと、ノズルエクストラクターが固定され、それと同時にブリーチハウジングも固定されるので、この加工はやっておいた方が良いと思います。




さて、そうなると気になるのがシアーレバーの方ですが、これは長くなりそうなので次回に書きたいと思います。  

Posted by ウィリアム・アンドリュー・フィリップ・ボーディ at 17:22Comments(2)素材・工具・加工ガスガンタナカ/BROWNING HP